初めてハッカソンに出場して考えたこと

この記事は、どこにもリンクを貼らずしれっと公開しています。
めちゃくちゃ読みにくい&個人的な意見だらけなので、読む方は注意してください。

ハッカソンって、 Hack+Marathon だったんですね。
今回出場したタイミングで初めて知りました。

というわけで、 2018/5/12-13 に開催されたハッカソン「SPAJAM2018札幌予選」に出場してきました。

自分から行こうとしたわけではありません
これまで数回、知人から「既存チームに入って一緒に出場しないか」と誘われていたのですが、まあ札幌に行く金とか、アルバイトの都合とかで断ってきました。
しかし今は知人から非常に融通を効かせてくれるアルバイトを提供していただいており、かつ今行かなければおそらく大学院在学中のチャンスはもう無いだろうなと確信して、今しかできないことを今やろうと思い出場を決めました。

そんな、言ってしまえば受動的な動機でハッカソンに参加しましたが、得られたもの、考えさせられたことは非常に多くありました。
そういったことを、自分なりに書いていきます。

また、この記事はあくまで僕自身の感想を述べているものであり、他のメンバーやチームの意見などは含まれていません。一応、強調しておきます。

目次でお察しいただけるかと思いますが、この記事はめちゃくちゃ長いです! ごめんなさい!


目次

自分がやったことのまとめ

語る前に、僕が何を成したのかを並べようと思います。

上でもサラッと触れましたが、僕自身はこのハッカソンに誘われて出場しました。
チーム「 !kie (ピンキー)」に居たデザイナーが、今回のハッカソンには出ないことになり、チームメンバーが僕に誘いをかけてくれた形になります。
チーム!kieのハッカソン出場はこれが二度目です。
だからこそ、初回の**!kieの雰囲気やりかた**に順応し、その上で自分ができる最大限の貢献をすることを意識しました。

結果的には、以下の4点で貢献しました。

  • アイデア出し
  • UIデザイン
  • 画像素材デザイン
  • 発表資料デザイン

アイデア出し

このチームは、メンバー5人中4人がエンジニアでした。
他の場所はともかく、少なくとも本学ではデザイナーは問題解決する提案物から手段を選ぶのに対し、エンジニアは手段から提案物を選ぶ印象がありました。
これは、憶測ではなく、実際に授業課題や活動を通して衝突した経験があります。
しかし、今回のこの4名は、ハッカソンのテーマから提案物を考察することに徹してくれました。
今回のハッカソンでは、ダントツで長い時間かつ広い視野で意見とアイデアを整理し、非常に現実的なプロダクトを提案できたと思います。

UIデザイン

唯一のデザイナーとして、情報整理と優先度の考察などは意識して注力しました。
プレゼン時に最低限の機能が伝わるようシンプルかつ明瞭なものにすることを意識しました。
使用ツールは普段から使用していたAdobe XDです。
XDのプロトタイプ機能で画面の遷移を設計し、エンジニアに投げて意見を聞いてfixしましたが、割と短時間で出来たと思います。

画像素材デザイン

アプリの中で使うアイコンや、プロダクトのロゴなどの作成です。
こちらもエンジニアを待たせないよう急ぎ制作しました。
フォント選びの際にいくつかの候補を作ってメンバーに見せて選んでもらったんですが、メンバーのほぼ全員が以前このチームに参加していたデザイナーが使ったフォントを選んだのを見て、これが!kieスタイルなんだなと痛感しました。
まあ、プロダクトの印象にもあっていたのでそれを採用です。

発表資料デザイン

実は好きですが、最も苦労しました。
というもの、フォントが!kieスタイルで統一されている以上、プレゼンも前回のスタイルを真似たい。
しかし、前回のプレゼンは図解や文字表現から色選びまで、非常にレベルが高かったのです。
結局、自分スタイルも溶け込ませて、流れをリーダーと相談しながら作りました。

苦労したけど、めちゃくちゃ楽しかったです。


ハッカソンというイベントに対する観想や考察

ここからが割とメインになります。
デザイナーとして、学生として、クリエイターとして。参加して考えたことはたくさんありました。

活動

短期間でモノを作ることは楽しい

先日の記事でもそうでしたが、期間はともあれぼくは成果物が完成する瞬間が好きなようで、そのため短期間でのものづくりも大好きです。

今回の2日間(1日徹夜)での開発もまた、辛くはありますがとても楽しかったです。
今更ですね、ハイ。

そういう意味では、こういう突発的な「一気に物作るぞイベント」はいいですね。
たまに楽曲制作とかを友人とやったりしてます。

人とモノを作ることは楽しい!

これも今更ですが、役割分担し、様々な方面から一気にものを作るのはとても楽しかったです。
お互いの得意分野を理解した上で、担当を決めて活動する。
これって、うまくハマると本当に幸せなんですよね。
今回は、僕目線はとてもキレイに回っていてすごくいいチームに参加できたと思えました。

仲間に恵まれていたと思った点

問題解決に対する意識

チームメンバーが、アイデア出しに対してとても肯定的で、現状考察や問題発見の目線からアイデアを出そうとしてくれたことです。
以前、学校の課題でシステムコースの人と共同作業した際に問題になったのは、思考の順番です。
すなわち、使えるものから作るものを考えるのか、作るべきものから使うべきものを考えるのか。
これは、僕自身がデザインコースに所属する前までが前者であったため、両方理解できるし、納得できます。
しかし、少なくともデザイナーとして課題に取り組むのであれば、後者を選ばざるを得ないのです。

ここで、チーム!kieの僕以外のメンバーは全員エンジニア(システムコース)です。
ですが、彼らは問題分析に対して、ものすごく肯定的で積極的でした。
おかげで、アイデア出しで言われるノーマンのダブルダイヤモンドモデル――つまり「発散(問題分析)→収束(コンセプト決定)→もう一度発散(解決策分析)→収束(アイデア決定)」という流れを丁寧にこなせました。

それぞれの発散の幅は非常に大きく、ものすごい量の付箋と紙を消費しました。
とても楽しかったです。

チーム内の雰囲気、役割分担の速さ

このチームのハッカソンが二度目だからなのか、役割分担にはほとんど時間を掛けないまま開発が始まりました。
役割分担の度合いが上がると、当然一人ひとりの責任が重くなり、またタスクが偏るリスクがあります。
しかし、このチームは明るい雰囲気で様々な開発をこなしていました。
サーバーサイドを構築する人、アプリのフロントエンドを作り込む人、自分に首輪を付けて喜んでいる人など、とても良い雰囲気で作業ができました。

チームメンバー全員がお互いの状況を把握し、それぞれの効率を高め合うような気遣いをするような、割と高度なグループワークが出来た思います。
参加できて本当に良かったです。

反省点

アイデア出しに関して

今回このチームが最も苦戦した要素は、アイデア出しです。
その1つの要因として分析できたのは、話し合いにおける過剰な拡散でした。
原因を分析してみたんですが、正直良くわかっていません。

ただ、テーマが「動物」という名詞だったのに対し、それから挙げられる単語を列挙してから問題発見に至るまで一度も収束させなかったことは反省点だと思っています。
一旦収束させないと、複数の仮定の上に様々な案が飛び交い、収集がつかなくなる。
けれど、その収束のタイミングも決め手もむずかしい。
改めて、アイデア出しやブレインストーミングの難しさを実感しました。

マネジメント

開発の終盤、タスクの洗い出しや分担管理をしていなかったことが問題になりました。
僕は唯一のデザイナーで、かつ今回の使う技術の関係で唯一の開発に参加しない人物でした。
なので、僕は素材さえ作ってしまえばもう発表資料の制作以外にやることがない状態だったのです。
だからこそ、自分はマネジメントする余裕があったし、するべきだったなと反省しています。

ハッカソン運営への不満と受けた被害

先にも述べていますが、あくまでこの記事は僕個人の意見であることを強調しておきます。

運営が焦るよう仕向けてくる

より有用なアイデアを求めていろいろな方向に話を広げてブレイン・ストーミングをしたりしていると、「ハッカソン経験少なくてわからないかもしれないけど、早く始めないと時間足りないよ」「まだ作らないの?」などと言いに来たり、「まだ開発していない人は焦ってください」などと会場マイクでアナウンスしたりと、焦るように仕向けてきたんですよね。
時間配分を考えていて、むしろ焦らずにちゃんと作るものの意義を考えたくて議論していたのに、中途半端に焦りが出て議論が止まってしまうという悪影響が出ました。

素直に心配しているような印象ならまだ良かったんですが、ふざけながらそういった内容を言ってくるので、結構邪魔でした。

運営がSNSで煽ってくる

運営にうだうだ言われた時に、「タイムスケジュール書き出してみて」的なことを言われて書いたスケジュールです。

焦らずにアイデア作りをしよう、と自分(たち?)に言い聞かせるために書きました。
少なくとも今回のハッカソンの運営の方々にとって、アイデアにこだわることは縛りプレイらしいです。
あと、01:00は25:00ですよ。

運営がSNSで煽ってくる2

何がどう「w」なのか、理解できませんでした。
少なくとも、会場に居たときは煽られているような感覚でした。
中立の立場のはずの運営に邪魔されながらも、努力しているチームに「w」とは。
運営がふざけないでいただきたい。

ハッカソンとアイデアソンへの違和感

僕の所感としては、ハッカソンは技術力を見せつける場所であり――提案そのものの有用性を訴える場所ではない/アイデアソンはハッカソンの技術を使うための題材づくりでしかなく、普段提案を考えようとしている身からすればとても浅い考察の上でとってつけるものという印象です。

つまり、ハッカソンとそのためのアイデアソンはその場の自己満足でしかなく、そこから起業やリリースされるようなものはほぼ生まれないと感じています。
僕はどうせならそこから次に繋がるものを作りたい、と考えますが、今回参加したハッカソンは提案内容より技術力を重要視している印象でした。

結果と総評

優秀賞でした
チームでのものづくりという意味では、いろんな点で助けられつつ貢献できた、良い体験だったと思います。
しかし、正直ハッカソンと呼ばれるイベントは少なくとも北海道ではもう出たくないなというのが正直なところです。
エンジニアの成長のためのものだとするのであればまだ許容できる範囲ではありましたが、他の参加者の作品も「作ってきたものをテーマに寄せました」みたいな内容もあったりして、僕が求めていたものとは違うらしいと思っています。

悪い経験ではなかったです。
一度は大学院卒業前に体験しないと思っていたので、ちょうど良かったと思います。

超長文かつ力尽きたためのマークアップ放棄、すみませんでした。
読みづらかったかと思いますが、ここまで呼んでいただいた方はありがとうございます。
もし意見があればSNSでお願いします。

ではまた。